BLACK SHIP 株式会社 付属養成所、BLACK SHIP Labに興味を持って頂きまことに有難うございます。
声優として活動させて頂き20年も越え、演者としてだけでなく、自分が培ったもの、得てきたもの、その経験を次の世代に渡したい。
そう考えるようになって数年が経ちました。
私と立花とで立ち上げたBLACK SHIP株式会社で、抱いたその想いを実現する為その一歩を踏み出しました。
BLACK SHIP Labでは、今現在も現役で声優業の前線にいる私たちが、これからを担う、それを夢見る皆様に経験を活かしたカリキュラムを通じて、厳しくも楽しく学んで頂きたいと考えています。
私は講義形式の授業を中心に、メンタリティの構築や、私自身が何を考え、何を学び、そして何を実践してきたのか等、様々な形態の授業をさせて頂きます。
厳しい事も、上手くいかない事も多くあるでしょう。
しかしながら、学ぶ段階では、失敗も、後悔も、挫折すらも、今後を形作る大きな糧となります。
共に学び、海原へ漕ぎ出せる様、切磋琢磨いたしましょう！

演技の基本はすべて、演劇にあると言っても過言ではありません。
私は演劇の演出家であり、演劇的なアプローチで演技をお教えします。
演技の基礎、身体表現、台本の分析法から、心の作り方、台詞の発し方などなど。

演技は本能ではできません。高等な技術が必要な難しいものです。
レッスンでは、演技の”技術”を身につけていただけたらと思います。

仕事を始めて一年半ほど過ぎた頃。
体調が悪いわけでもないのに、なぜか声がかすれる。
「デビューして、正しい発声を理解しないままに仕事で喉を酷使し、壊してしまう新人がとても多い」と医者に言われました。
声帯ポリープができかけていたのです。
高校で演劇部だったので、声や喉の強さには自信がありました。
「役者は声が命だからとにかく鍛えろ」の声のもと、デビュー前も後も、発声練習を毎日欠かさずやっていたのに…。
恐怖を感じました。
どんなにお芝居のセンスがあっても、技術があっても、肝心の『声』が出ないでは、お話になりません。
声優の仕事は、想像以上に喉を酷使します。
声優を生業に続けて行きたいと思うなら、正しい発声を理解した上で、無理なく声を鍛えないといけません。
私はデビューしてすぐに喉を壊し、基礎の大切さを痛感しました。
Labでは、その経験を生かし、さらに仕事をして来た中で得た物などを伝える事で、声優を目指す方々の力になれればと思います。
今、思うように声が出せなくても、磨けば必ず良くなります。
声を自由にコントロールできれば、あらゆる役や芝居に活かせます。
一緒に、正しい発声や発音を学んで『強くて魅力ある声』を目指しましょう！

声優として呼ばれた現場でこのように演出される事があります。
「ここはアニメっぽく発声しないでください」
「カッコイイ/カワイイのは要りません」
「もっとリアルに」

腕の良いディレクターやプロデューサーはアニメだけ観てきたわけではなく、
演劇、映画、ドラマ、小説、音楽、etc…様々な文化やエンタメを勉強している人がほとんどだからです。

そんな強い十人十色のディレクターが求めてくる要望に応え、
それ以上の価値を作品に与えられるプロになるために、
実際にカメラで撮ってみる映像芝居を通して個々人の引き出しを増やし、気付くお手伝いをします。

私は俳優なので、皆さまと同じ「プレイヤー」の立場ですから、演技のどのようなことで躓きやすいか、自分の経験から想像することができます。実際、私自身も演技に悩んだ過去があり、その結果、1年間ニューヨークに演劇を学びに行きました。今ではいろいろとクリアになり、迷うことなく活動ができています。
同時に、共通の「演技メソッド」が普及していない日本では、本当の意味で演技を学べる場所が少ないと気づき、日本の演劇界の未来に危機感を覚えています。例えば「演技は感情のキャッチボール」などとよく言われますが、これを俳優が言葉通りに実行しようとすると、よい演技からは遠ざかってしまうと私は考えます。
このような自分の経験から、私は皆さまに、演技をする上で何よりも押さえておかなければいけないポイントや、俳優が陥りやすい間違った考え方などを、効率よくお伝えしていきます。
また私のクラスでは、いわゆる「名作」の脚本を使います。素晴らしい作品や役との出会いも、楽しんでいただければと思います。

間違った芝居が正解の作品もあります。イントネーションや発声など、どうだっていい現場もあります。基礎的なことは他の方々の講義で補ってもらい、本当に現場で必要とされている要素、知識などを中心に講義を行なっています。それは、監督やプロデューサー、宣伝担当者や音響監督、音響制作の人たちが声優に求めているものです。残念なことに役者としての正しさだけを追求していてもつかめないことなんですね。むしろ、それが邪魔になるときもあるんです。
日本アニメーションの歴史やビジネス問題など、ネットだけでは絶対に知ることがない情報も手に入れることで、次代の声優に必要な欠片を一つでも多く集めてくれることを願います。良い役者がそろえば、それだけスタッフもうれしいんです。プロになるという意識、職業として考えている人を求めます。私は皆さんと一緒に努力なんかしないし頑張る気も全くありませんが、ちゃんと自分でがんばれる人は応援します！

声優と俳優の垣根は今や無いと言っても過言ではありません。
BLACK SHIPは声優事務所ですが、「役者」を必要としています。
わたし自身が経験した映像、舞台、歌唱、声の現場での経験を
少しでも皆さんが近道ができるようにできる限りお伝えしたいです。

わたしが望むことは一つです。

夢を抱いて門を叩く皆さんが社会に出てかっこよくて真っすぐな強い人間になってほしい。

このBLACK SHIP Labでの経験がきっと皆さんを大きく成長させてくれます。
まだお会いしたことのない皆さんだけれど、いつも想っています。

どれだけ芝居が上手くても……
どれだけ才能があったとしても……
声優業界で生きていくにあたり『何が本当のリスクなのか？』を知らないままデビューする子がたくさんいます。
そしてリスクの種類も時代の流れに合わせて加速度的に変化していく。
そんな『様々なリスクマネジメント』をはじめ『人間関係の見極め』『物事の根幹を見極める方程式』『発信者と受取手の責任と覚悟の違い』など実践心理学や脳科学の方面からの切り口も含め、立花慎之介が実際に経験し、理解し、時代に合った答えを分かりやすくかみ砕いた『声優業にも人生にも役立つ、セルフマネジメント』を学んでいただきたいと思っています。
……知らなかったんです！……では、済まないんです！！